入社3年目、上司が新センターの立ち上げで異動になって、後任の所長に抜擢された。
その時に、当時の専務から投げかけられた言葉です。
まだ3年目ですからね。
力はない、経験もない。それでも機会だけはたくさんもらいました。
所長抜擢の件に限らず。
また、望むと望まざるとに関わらず、ね。
新人での配属は岡山。
当時は、庫内とか配送とか担当分けもなくて、一人で何でもやらなきゃいけなかった。
家には寝に帰るだけ。
配送にも出ていました。まだ、普通免許で4tまで乗れた時代でしたから。
毎日しんどくて、辞めたいと思ったこともあったけど、
何でもやってきたからこそ、今メンバー一人ひとりの気持ちが理解できる。
相当タフにもなりましたしね。
今では考えられない話ですけど、
チャンスが多い、というのは変わってないのかな。
変化の激しい会社ですから。
岡山で、肩書だけの所長を一年やって大阪の高槻営業所に異動。
私にとっての転機でしたね。
村田部長や南所長と出会って、お客様に対する考え方とか、収支管理、営業所の運営を学んだ。
頭を使うことを覚えたのは、高槻に行ってからですね。
だけど、最初はやっぱりがむしゃらにやるところから。
配送管理を任されたので、まずは自分で全ルートを走って覚えました。
でないとドライバーさんに指示できませんから。
ただ、売上規模もお客様の数も、岡山とは比べものにならない。
がむしゃらだけじゃ通用しないんですよ。
頭を使って、考えないと。
“考える”ことの面白さに気づいたのはもう少し後だったと思いますけど。
六甲は立ち上げでした。
人の採用も、作業フローや配送ルートの組み立ても、すべてイチからやらなきゃいけない。
村田部長に教わりながらの初体験は、大変だったけど、ある意味私の仕事観が固まった機会でもありました。
もともと六甲アイランドは人が集まりにくいエリアだったので、最新の設備を入れて省人化を図りました。
しかし、自動倉庫やマルチシャトルなど扱ったことのない機械を使いこなせるようになるには思った以上に時間がかかった。
配送も当初は自社車両5台でスタートし、協力会社におんぶにだっこの状況だったので、これもずいぶん苦労しました。
まだ会社としても十分な立ち上げノウハウを持たなかった頃。
混乱も多々ありました。
「このままじゃ、お客様に迷惑をかける!」
その時の村田部長の決断から、私は仕事に対する"覚悟"を教わりました。
判断基準は「絶対に、お客様に迷惑をかけない!」という一点。
赤字が出ても、倍の人数を投入し、まず作業を安定させる!そして品質を上げる!
立ち上がれば赤字は取り返せる。しかし、信頼を失えば取り返すのは難しい。
覚悟、と言えばいいのかな。
シモハナ物流が掲げる“お客様第一主義”とはこういうことなのか、と思い知りました。
2018年から高槻も見るようになり、
2019年には高槻第2営業所を立ち上げました。
この立ち上げは、正直、ラクでしたね。
六甲での経験が活きた。
一営業所でなく、エリアを見るようになると、当然マネジメントが変わります。
営業所にはそれぞれ所長がいるので、やり方はいろいろあっていい。
私は、そのいい部分、悪い部分を見て、うまく嚙み合わせながら
関西としての目標をみんなで達成できるよう舵取りしていく…そんな大きな見方ができるようになってきたかな、と思います。
もともと私は人にあれこれ言われるのが好きじゃないので、人にも細かいことは言わずに任せたい。
そして自分は目を外に向け、お客様や協力会社さんのところに出掛けるようにしています。
情報と知識を持っていたら、営業していても相手が関心を持ってくれますから。
これも村田部長からの受け売りですけどね(笑)